駐在は、腑に落ちない
The local officer isn't convinced
D03-2-P06-domoto-not-convinced・遊ぶ人向け・霧走町 流氷に眠る(遊ぶ人向け)

堂本「署は酔って転んだ事故だと言うとりますが……わたしは、どうも腑に落ちんのです」
町の駐在、堂本の言葉です。
「石油ストーブが唸る六畳ほどの駐在所。制服の男が立ち上がり、手袋を外してから手を差し出した。掌は温かいのに、指先だけが冷たかった。」
堂本「お着きでしたか。駐在の堂本です。……署へ申し上げたのは、わたしです。本部の方と組めと、署長から言われております」
署は事故として処理を進めている。
それに引っかかりを覚えて、上へ意見を上げたのが、この人です。
札幌から来た刑事の、町での相棒になります。
「堂本は茶を差し出し、こちらが椅子に腰を下ろすまで待った。」
画像は、駐在所で検分の結果を聞いた場面です。
▶「検分の結果を教えてください。死亡推定時刻と傷の状態は」
堂本「二月十五日、死亡推定は20時から22時。後頭部の挫傷で、係船柱——船の綱を掛ける、堤の鉄の柱ですな——そこに血痕がありました」
聞き慣れない言葉には、こうして説明を添えてくれます。
事実は正確に言う。
意見は控えめに、でも隠さずに言う。
そういう駐在です。
緑の行は、手帳に残ったという印。
死亡推定の時刻も、係船柱のことも、あとから手帳で見返せます。
町と署の距離を聞くと、少し苦い答えが返ります。
堂本「仲が悪いというか……こちらは数に入っておらんのですよ」
堂本「四十キロ先の署から見れば、ここは地図の端です。それだけの話で」
この町に勤めて長い人です。
堂本「十八年になりますなあ。……ここで骨を埋めるつもりでおります」
町の人を知っている。
だから、町の人の前では言いにくいこともある。
よそ者の刑事と、町の人のあいだに立つ人です。
事故か、そうでないのか。
腑に落ちない理由を確かめに、現場へ行くのはあなたです。
『霧走町 流氷に眠る』の第一章は、ブラウザで無料で遊べます。
プロフィールのリンクから、駐在所の戸を叩いてみてください。