女将は、聞き返す
The landlady asks you back
D05-1-P09-hal-asks-back・遊ぶ人向け・霧走町 流氷に眠る(遊ぶ人向け)

食堂「番屋」の女将は、聞き違えたかもしれないと思うと、聞き返してくる。
画像は、そういう場面です。
▶「おすすめの料理は何ですか」
ハル「看板の一品かい? ……違ったら言っておくれ」
入力した言葉が、用意された話のどれかに近い。
けれど、そうだと決めきれない。
そういうとき、町の人は黙って外したりせず、こうして確かめてきます。
「はい」と入力すれば、そのまま話が進みます。
▶「はい」
ハル「うちは煮付けよ。あとは味噌汁を飲みに来るようなもんだね」
聞きたかったのが別のことなら、「違う」と入力すればいい。
ハル「あら、違ったかい」
たとえばそう言って、聞き直させてくれます。
通じなかったときに「その質問には答えられません」と画面が言うのではなく、相手が、その人の口ぶりで聞き返す。
女将なら女将の言い方で。
船長なら船長の言い方で。
会話が途切れずに続くように作りました。
この料理の話は、事件とは関係ありません。
それでも、女将は答えます。
番屋のカウンターには、事件の話でない話がたくさんあります。
ハル「ニシン漬けだよ。身欠きニシンと大根とキャベツを、麹で漬けるの」
ハル「冬の間はね、これがないと始まらないんだ」
もう一度聞くと、昔の話まで出てきます。
ハル「店を始めた年はね、塩をけちって全部だめにしたの。樽ひとつぶん、浜に捨てたよ」
ハル「隣の婆ちゃんに、さんざん笑われてねえ」
裏口の猫のことも。
「裏口の戸の隙間から、茶色い猫が顔だけ出している。」
ハル「ああ、あれはうちの子じゃないよ。勝手に来るの」
ハル「魚のあらを出すと、ちゃんと待ってるんだから」
こういう話をしているうちに、女将がどんな人かが分かってきます。
面倒見がよくて、よく笑って、そして何かを言わずにいる人です。
『霧走町 流氷に眠る』の第一章はブラウザで無料。
プロフィールのリンクから、番屋で一皿頼んでみてください。